一般財団法人アーネスト育成財団

技術経営人財育成と活用に関する研究委員会

2013.05.21 第5回 技術経営人財育成と活用に関する研究委員会

議事録(27KB)

2013年5月21日、第5回目の「技術経営人財育成と活用に関する研究委員会(委員長坂巻資敏)」を財団内会議室にて午後3時30分から開催した。
委員会では、(1)財団活動報告、(2)前回議事録の確認、(3)教材の整理、(4)教材に関する講演と意見交換などが行われた。

前回報告できなかった柴田担当分と、小平、山中が講演し、活発な意見交換が行われた。

(1)第3章『グローバル環境でのビジネス』(担当 柴田智宏)
(2)第5章『情報通信技術(ICT)の活用とビジネスモデル』(担当 小平和一朗)
(3)「新規事業化プロセスとビジネスモデル」(担当 山中隆敏)

(1)第3章『マーテティング:グローバル環境でのビジネス』(担当 柴田智宏)

ビジネスそのものはグローバルであっても、その本質は変わらない

世界では新興国の台頭が目覚ましく、経済のグローバル化が進んでいる。しかし日本企業はグローバル化への取り組みが遅れ、なかなか業績が上向かない。このようなグローバルな経済活動の中で、日本企業がなすべきことは、市場を良く知り、顧客の真の要望を掴み価値を創造しながら顧客と共に成長する姿勢でビジネスを進める事である。
ビジネスそのものはグローバルであっても、その本質は変わらない。顧客に信頼され、共に成長し利益を出して行く事であるが、グローバル化の中では、その地域環境に応じ対応を図ることが重要である。市場がビジネスを創るという考えの下、日本企業が持続的成長するために何をなすべきかを考察する。

実際はグローバルでありローカルである

グローバル化は、実際は国境無きグローバルの中でのローカルな経済活動と言える。人、物、金、情報が国境を越えて地球規模で動いているとは言え、単に世界と言った捉え方をすると見誤る。実情は色々な国、地域、顧客が対象である。それぞれの地域にそれぞれの文化、歴史、環境が有りその個々の中で経済活動がなされている、すなわちグローバルと一括りにするよりも、実際はグローバルでありローカルであると言える。
世界と言うプラットフォーム上で、異なる地域との交流である。

柴田智宏写真

「顧客の真の要望を掴み価値を創造しながら顧客と共に成長する姿勢でビジネスを進める」と柴田(左)は語る。
山中隆敏研究員(中央)、佐竹研究員(右)。

(2)第5章『情報通信技術(ICT)の活用とビジネスモデル』(担当 小平和一朗)

目標(目的)を実現するために戦略がある

以下の説明をおこなった。
(1)ビジネスモデルとは何か
(2)セブン・イレブンのサービス
(3)デルの受注生産システム
(4)イー・アクセスのADSLビジネス創生と法規制
(5)ユニクロのビジネスモデル(製販直結)
(6)アップルのiPod
(7)Googleのビジネスモデル
(8)製造業のICTを使ったサービスモデル
(9)インターネットビジネス
(10)ICTが革命を起こし社会を変え、推進する
(11)通信対象が人からモノに、動物に

革命に使われているのは画像で過去情報、平和な未来を伝えるのは文字である

ICTが革命を起こし社会を変え、推進するとのテーマでは、『映像情報が、時間と距離を越える』ことがアフリカで起きている。アラブの春をソーシャルネットワークが推進し、チュニジア、エジプト、リビア、イエメン各国の政権を打倒した。想像できないようなことが起きている。
しかし、ICTには、情報知ることにより組織の発散は起こるが、その発散した組織を収斂し、平和な生活ができる組織の結集のためのツールとして使うところまでは至っていない。
推進に使われているのは画像で文字ではない。未来を語るのは文字である。それは開発途上国での文字文化の質との関連もあるかも知れない。

小平和一朗写真

「ICT技術が中核になって、新しいビジネスモデルが出来ている」と
ICTがビジネスイノベーションを推進していると小平は講演した。報告者は小平。
活発な意見が交換がされる研究委員会。

(3)第5章『 新規事業化プロセスとビジネスモデル 』(担当 山中隆敏)

事業化検討プロセスは、戦略領域探求フェーズ、ビジネスモデル研究開発フェーズ、ビジネスインキュベーションフェーズの3つから構成される。
戦略領域探求フェーズで検討した戦略領域を、ビジネスモデル研究開発フェーズにて実践し、検証し、精緻化を繰り返すことで事業化へとつなげる。

新たな価値を生み出すためのたゆまぬ挑戦

ビジネスモデル研究開発フェーズでは、新しいビジネスモデルを創造するために、スピード感を持って試行錯誤を繰り返しながら取り組まなければならない。それは、新たな価値を生み出すためのたゆまぬ挑戦でもある。自社内のノウハウや、お客様からの提案内容等とを融合し、イノベーティブな新たな価値を生み出していく。
有名なビジネスモデルを分析 してみると、 収益モデルではなく、新たなビジネスの仕組みを構築している。ビジネスモデルの設計は、顧客提供価値、収益モデル、競争優位性の確保を検討する。

山中隆敏写真

「顧客提供価値とは、誰に、何を、どのように提供するかを検討する」と、
事例を挙げながら山中は説明してくれた。

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