一般財団法人アーネスト育成財団

技術経営人財育成と活用に関する研究委員会

2013.07.30 第7回 技術経営人財育成と活用に関する研究委員会

議事録(417KB)

2013年7月30日、第7回目の「技術経営人財育成と活用に関する研究委員会(委員長坂巻資敏)」を財団内会議室にて午後3時30分から開催した。
委員会では、(1)財団活動報告、(2)前回議事録の確認、(3)教材に関する講演と意見交換などが行われた。
講演では、技術経営リーダーの育成に関連して、小平と奥出の2名から教材に関する講演があり、活発な意見交換がされた。
(1)第6章『技術経営リーダーの育成』(担当 小平和一朗)
(2)第6章『M技術経営戦略と戦略MM入門』(担当 奥出阜義)

委員会写真

「企業経営におけるリーダーとメンバーの役割をはっきりとすべきである」など、活発な意見交換ができた。

(1)第6章『技術経営リーダーの育成』(担当 小平和一朗)

ビジネスモデルを顧客と共に作れる人材

技術経営ができる経営人財は、エンジニアリング・ブランド作りができる人財である。それは、顧客と会話もでき、技術も分かり、市場も分かる人財である。

経営人財に求められる能力を次の10項目に整理した。

(1)技術の展望とリスクを読める
(2)市場規模と具体的な顧客づくりの見通しができる
(3)商品戦略、販売促進戦略などの企画、立案ができる
(4)顧客と利益が出る仕組みを議論できる
(5)ビジネス(ビジネスモデル)を創生できる
(6)ビジネスに関る費用の積算ができる
(7)工場などの設備計画、必要資金と償却見通しができる
(8)利益が出る仕組みと、収益見通しができる。(ファイナンス、資金調達、キャッフロー)
(9)リーダーシップが発揮できる
(10)従業員の育成と適正なスキルの評価ができる

以上の10項目を見ると、顧客と会話もでき、技術も分かり、市場も分かる優秀な人材でなければならない。多くが実践知である。経営者となる人財を育成するには、「座学+実践」が必要で、ビジネス(プロジェクト)の責任者となることで、実践力を向上させることが可能である。

(資料)小平(2011.3)『エンジニアリング・ブランドは変革時代の技術経営戦略』、開発工学、Vol.30 No.2

(2)第6章『M技術経営戦略と戦略MM入門』(担当 奥出阜義)

戦略教育の必要性は『日本教育の弱点・甲南大杉田教授』の指摘されている通りである。
それを踏まえ2013年5月に財団主催で経営戦略MMセミナーを開催した。受講生のアンケートでは、70~90%の受講者が「戦略実践力向上に効果があった」と答えている。
本戦略MMセミナーは、企業の入社試験・昇任試験、起業家、経営者、大学院生等の戦略力啓発に効果的である。日本で取り組んでいるのは、本戦略MMセミナーだけで、日本では唯一である。
将来更にステップアップし、技術経営戦略塾・技術経営戦略士<仮>に進むのが望ましいと思っている。

奥出写真

「『技術経営戦略と戦略MM教育』の目的は日本の実践戦略力をつけて、
ピンチをチャンスにしうる、欧米を凌ぐ戦略リーダーの育成ができる」と奥出は報告する。

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