設立の背景
2007年のサブプライムローン問題に端を発して起きた経済危機を境に、国際的な経済環境は、大きく変化している。米国経済の弱体化、欧州諸国の財政危機などで、先進国が停滞しているうちに中国を始めとするBRICS諸国の驚異的な経済成長を受けて、グローバル化が進展している。その背景には情報通信技術(ICT)の発展があり、世界の変革を加速させている。
2011年の3月11日の東日本大震災は、いつの間にか忘れていた自然の脅威を改めて認識させられた。大震災の問題は復旧でなく、復興でならなければならないという理念だけが先行している。
その中で、電力不足、人口減少、円高などが起き、国内の生産拠点が、安価な労働力と部品を求めて、成長が見込まれる海外の新市場へとシフトしている。今まさに日本も変革の時代である。
日本の持続的な成長と活性化を目指し、起業家や事業家支援に取り組む。日本経済は、1990年代から停滞している。「失われた30年」を食い止めるには、日本経済の成長を阻害する要因を洗い出し、議論し、対策を講じなければならない。日本には、良い技術や技能があるが、事業化の壁は高く、起業するベンチャービジネスは少ない。我が国の持続的な成長と活性化には、起業家や事業家などの支援に取り組むことが急務である。
財団活動の目的
本財団は、事業をするための、技術経営人財の育成・活用、世界経済の動向調査などについて、討論、研究をする研究会、研修会、シンポジウム、調査研究活動、各種事業等などの時代の要請に応える事業活動に取り組むことで、豊かで明るい持続的な成長をする日本づくりに寄与することを目的とする。
一般財団法人アーネスト育成財団のマークの由来
[解説]企業家を卵にアーネスト育成財団を鳥の巣に見立てたマーク
財団の事業
本財団は、財団活動の目的を達成するために次の事業を行う。
- (1) 情報の収集、調査及び研究
- (2) 研究会、研修会、講習会等の開催及び成果の公表
- (3) 必要な啓発及び広報活動
- (4) 関係する機関及び団体との連携や交流
- (5) その他、本財団の目的を達成するために必要な事業
事業取り組み
-起業支援、人財育成・活用、世界経済の調査・研究などの課題に取り組む-
・失われた20年も30年目に入っていて、具体策が無いままに「失われた30年確実」と言われる。
・日本経済を上向きに変えることはできないものか。
・日本経済低迷原因の一つに廃業に対する起業が少ないことがある。
・優秀な人財が日本には沢山いるにも関わらず、その能力が充分に生かしきれていない。
・日本経済は縮小均衡。革新的な才能を持つ人財が働く場を失っている。
・大企業病に侵されている企業から、海外に向けて人財や技術の流出が起きている。
・内向き志向の集団となった日本社会。その克服のため「未来ある日本」「元気な日本」づくりを目指す。