日本的グローバル化経営実践のすすめ
- 失われた30年を取り戻せ -
発行 | 2016年9月7日 |
---|---|
判型 | A5版 |
ページ数 | 321ページ |
定価 | 本体2,700円+税 |
編集 | 一般財団法人 アーネスト育成財団 |
著者 | 前田光幸・小平和一朗・淺野昌宏・杉本晴重 |
発行 | 2016年9月7日 |
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判型 | A5版 |
ページ数 | 321ページ |
定価 | 本体2,700円+税 |
編集 | 一般財団法人 アーネスト育成財団 |
著者 | 前田光幸・小平和一朗・淺野昌宏・杉本晴重 |
本書の背景
本書は、アーネスト育成財団のグローバル研究会が2014年4月から約2年間で議論してきた内容を文字化し、実践的なグローバルの課題と方向性として何が浮かび上がってきたかを提示したものである。
今まさにグローバルかが国境を超えて進行しており、価値体系や価値創出の仕組みが急速かつ不規則に変容している時代である。グローバル化社会での日本企業の対応の失敗が、色々なところで目立ってきている。「グローバル問題イコール、英語教育上の問題」と言うが、「英語が話すことができれば、グローバル化への対応ができる」訳では決してない。
農耕民族である日本人は、狩猟民族である欧米人と比較して、事業展開における戦いを不得手としている面がある。戦争学を常に学んできた欧米人と同じように戦略で勝負することには限界があろう。他方、地道な日本企業のモノづくりの技術が世界のモノづくりを先導していることは間違いない。戦略に弱いという日本人の特性が技術で勝ってビジネスで負けてきた背景にある。日本人の弱い点、悪い点に関する特質を把握し、良い点を充分に活かすように考えることが先決である。日本企業は勝負の場所をよく考えて、勝てるようにすることを考えることが大事である。
ここに来て製造業の国内回帰が起こり始めた。これは海外からの撤退ではない。日本の国内でしか取り組むことができない、モノづくりがある事が分かってきたからだ。弛まない継続的な改善活動は、日本人の誠実なモノづくりの現場が支えている。
本書で何を伝えたいのか
本書の名称は『日本的グローバル化経営実践のすすめー 失われた30年を取り戻せ ー』とした。実務者の現場での考え方や行動の仕方を提示しているので、「実践」を入れた。日本の強みは、日本的経済手法の中にあるとの思いから「日本的」が入っている。更には、グローバル化の中で活躍してきた、日本人の強みの再認識にもつながればと思う。
また、失われた期間をこれ以上延ばしてはいけないという思いを「30年」の中に込めた。日本人および日本企業を活性化させるだけでなく、日本企業が世界の経済社会の豊かさに大きな貢献を果たす上で、失われた30年から脱却することが大変重要だと考えている。
想定している読者
本書は一般の経営書やビジネススクールの教材と比較して、実践的な観点で書かれたものである。実際にグローバルビジネスに関わる日本のビジネスパーソン、海外で活躍するエンジニア、海外工場のマネージャ、経営企画スタッフ、会社役員に読んでいただきたい。幅広いビジネスパーソンにとって多くのヒントが詰まっている。
座談会「日本型グローバル人財の育成」