調査研究報告

連載:エネルギー・パラダイムの変化と対応

過去半世紀に亘る世界のエネルギーの情況、および我が国を中心とした今後のエネルギー問題の道筋について、10回に分けて連載する。エネルギー問題はこれまでしばしば劇的に変化し、世界の政治、経済、産業、社会、そして技術の発展と展開に対し、極めて大きな影響を与え続けてきた。例えば、今日の世界経済のグローバル化の進展は1990年代初頭のソ連の崩壊を契機とするものであったが、石油とガスの収入に依存してきたソ連の崩壊を早めたのは、1980年代半ばからの石油価格の低落であったことは忘れてはいけない。従って、1980年代後半の石油低価格が今日のグローバル化の遠因であった、ということが出来る。
現在においても、エネルギーをめぐる問題は、地球環境問題、再生可能エネルギーの普及、原子力発電の役割と課題、省エネルギーの推進、エネルギー価格と貿易収支、シェール革命、エネルギー産業(電力・都市ガス)の自由化など、世界経済動向に対する極めて多岐にわたる、かつ大きな変動要素であり続けている。また、これまでと同様に中東だけでなく、世界政治の構造変化にも多大な影響を持ち続ける問題である。

筆者:前田 光幸(まえだ みつゆき) プロフィール

(第1回) メジャーズの落日とソ連の崩壊 (2016.4.15)
(第2回) グローバル化とエネルギー (2016.7.15)
(第3回) 立往生する軽水炉 (2016.10.15)
(第4回) シェールのインパクト (2017.1.15)
(第5回) 福島第一以後のビッグ・イシュー (2017.4.15)
(第6回) 将来を洞察する (2017.7.15)