西河技術経営塾 実践経営スクール 7期生
報告3 技術変革の波に乗る
4月8日からコロナ感染対策で電子会議。
講義をするのは小平専務理事。
本年5月末に、西河技術経営塾7期生は修了する。
塾生は「西河技術経営塾で何を学んだか」に関して、研究報告書(A4版8頁)を書く取組みをはじめた。70点以上の評価を得ることが、修了要件である。
学びを文字化することで、知識の形式知化が出来る。考えが曖昧では書けない。自分の頭で考えていることが、他者にも見えてくる。学んだ経営に関する知識を他者へ、そこでコミュニケーションが生まれる。思わぬ気付きも生まれる。書くことで時代を越えることができる形式知化された情報となる。
西河技術経営塾7期生の受講風景(4月1日)。前列右から植田、稲垣、原澤、原、望月の受講生5名。後列は講師で、淺野、前田、見えないが杉本。この写真の講師は見えないが小平が担当。
非常事態宣言が出された4月8日(水)の最初の講義から、電子会議システムZoomを使って行う。
受講生、講師は自宅から参加した。
塾での学び
西河技術経営塾7期生も残り少なくなった。塾生に塾で何を学んだかを聞いた。
事業の多角化でリスク対策
塾生 原 之乃
東京設備工業株式会社
代表取締役社長 原 之乃
西河技術経営塾で学んだ経営は思い描いていた経営とは全く違う物であった。入塾した時は社長としてスタートしたばかりで、経営の知識がなかったこともある。
最初に気付きは、既存事業のみではリスクが高いということ。入塾当時は既存事業だけで、どのように利益を上げるか、規模を拡大させるかしか考えてなかった。会社を取り巻く環境の変動に関するリスク管理を行っていなかった。その必要性に気づいた。
今の最大の課題は、事業の多角化である。多角化でリスク対策を行うとともに事業の拡大を目指したい。塾での学びで、結果を出し事業を成功させたい。
商品ブランドについて語り合う
塾生 稲垣 通泰
ウイングス・インターナショナル共同組合
事務局長 稲垣 通泰
主にエンジニアリング・ブランドづくりで必要な市場の裏付けを意識するようになった。自社で生産している商品のブランド力を付けるための技術的差別化。
会社ブランドづくりに欠かせない経営コンセプトやスローガン。技術力を顧客に伝える方法としてホームページや宣伝広告で他社との差別化を図るという考え方や、ブランド構築の重要性を学んだ。
学んだことは直ぐに実践した。社員とも商品のブランドについて語り合える様になった。商品名、会社ブランド、技術力を顧客に伝え始めたことを実感している。
毎回の演習で課題の内容を紙に書く習慣ができた。課題は、仲間の意見を聞入れ最後は自分で判断する。西河塾で学んだお陰で問題解決への視野が広まり、多面的に考えられるようになった。
課題の把握と克服を考え、実践
塾生 望月 秀晃
(株)アーネストウイング
取締役部長 望月 秀晃
この八ヶ月間は、塾講義のある水曜日を迎えることが非常に早く感じた。講義で経営知識や思想をインプットし、いかにアウトプットしていこうかと常に考えてきたからだと思う。
当社は大工工事主体の事業を展開しており、全国各地に社員を配属している。社員の評価を個人売上で行っており「個」として見てきた為、組織化や人財育成が大きな課題であった。
その課題があったからこそ、企業文化、組織づくり、人財育成、マネジメントに関する講義は、大きな収穫となり、講義終了後も何度もテキストを読み返した。
そのうえで演習課題に取り組み自社の「SWOT分析」「戦略や戦術」「8Pの報告」などでより明確に課題を把握し、それをどう克服していくのかを考え、実務に生かすことが出来た。
技術経営学を体系的に学べた
塾生 植田 和真
立教大学経営学部
国際経済学科 植田 和真
入塾する前経営学についての知識はあったものの、限定的で実学に基づいていないことを感じていた。そんな自分にとって、西河技術経営塾での学びは大変貴重であり、刺激的であった。技術経営学を体系的に学ぶことが出来たことは勿論「経営は未来学」ということを実際に経営していない身でありながらも感じることが出来た。中長期計画を立て、実現する為にどんな人財や設備が必要なのか、これらにどれだけ投資すればいいのかという経営者が会社の未来を描くこと、そしてそれを実現するために結び付けることが非常に重要であることを学んだ。
経営以外にも社会情勢に関する議論をする機会も頂いた。これにより、自分よりも圧倒的に視座の高い方々の考え方や価値観にも触れることが出来た。この経験をただの経験で終わらせずに、活かせるよう日々精進をしていく。
林業界に変革を起こす会社にする
塾生 原澤 史浩
原澤林業株式会社
代表取締役 原澤 史浩
西河技術経営塾に入塾し、本当に多くの事を学んだ。エンジニアリングブランドというテーマに触れ、今まで考えたこともない考えや、多くのことを考える良い機会を頂いた。先生方のおかげで、自分に足りていないこと、そして自社の課題や、問題が明確になり、今後の方針や、目標が浮き彫りになってきた。また、演習課題は非常に悩んだが、講座で学んだことと併せ、実践すれば必ず自社への発展に繋がる手応えを感じた。
今後は、社内体制の強化と強固なビジネスモデルの構築を行っていく。林業という特殊な業界であるが、学んだことを活かし、社員を大切に、誠実な経営を目指す。いつの日か、林業界に変革を起こせる会社にする。