西河技術経営塾(代々木校)実践経営スクール10期生
報告2 技術経営のHow toを学ぶ
強みを再認識しサービス提供 西河技術経営塾(代々木校10期生)修了式
西河技術経営塾代々木校第10期は昨年9月に開塾し、本年3月22日に課題発表会を行い、4月5日に日本工業倶楽部にて修了式を行った。今期生は新型コロナの影響も比較的受けず講師と塾生の交流ができた。4名の塾生が修了要件を満たし修了した。優良賞を西河進が受賞した。
先代から受け継いだ会社を成長させたい経営者などが、塾で学んでいる。自分の事業をベースに取り組むので、学んだことをすぐに経営に活かすことができる。講師からの毎回の演習でのアドバイスで新たな発見が得られている。
西河技術経営塾(代々木校)10期生、前列左から塾生の渡辺 正宣、菅原壮弘、塾長の西河洋一、塾生の吉野学、西河進。後列左から役員の廣田令子監事、講師の小平和一朗、講師の淺野昌宏。
塾の成果を研究報告書に整理
研究報告書のテーマとその中で書かれている気付きや成長を紹介したい。
塾で学んだ成果を実践している内容が報告された。
学びを実務で実践した
西河進は『会社成長への道標(次の千年の畳を創造する)』と題し、「顧客だけでなく社員に語るメッセージとなるコーポレートスローガン「次の千年の畳を創造する」をつくった」「自社の技術的強みを認識し、それを社員や顧客に伝えるようにしないと売れる仕掛けづくりはできないことを塾で学んだ」と報告した。
ブランドで自社の強みをつくる
吉野は『ニューノーマル時代で良質な技術経営を達成するために(描いた夢を掴み取るために技術経営を学ぶ)』と題し「エンジニアリング・ブランドでコーポレートブランド、プロダクトブランドを支えるブランディングをしてお客様とのコミュニケーションと自社の強みづくりを構築することを学んだ。自社の特色を生かしたブランディングは、今まで考えたことはなかったがとても重要なことだと気づき実行に移した」と報告している。
描こうとする情熱が足りてない
菅原は『テクノロジーによる地方創生について(岩手県紫波町での挑戦)』と題し「塾で学んだ、技術、知恵、価値、顧客の4要素で考えていくことでブランドがより明瞭になった」と報告。また「報告書を作成する過程で「夢が描けない」「描こうとする情熱が足りてない」ことに気付かされた」とも語る。
意識を変えることが重要だ
渡辺は『中小企業経営者のリーダーシップ(夢を語り社員と共有する)』と題し「しっかりとした事業計画、中長期計画、組織・人事、財務管理等の論理があり、特に自分自身の意識を変えることが重要だと学び、ぶれない目標があれば、必ずたどり着ける自信が持てた」と報告した。
塾で何を学んだか
経営は未来学・中長期計画の立案
塾生 西河 進
ダイヤロン株式会社
代表取締役 西河 進
西河技術経営塾では、経営理念や財務管理、原価管理、中長期計画、新規商品開発、人材の育成など多岐にわたり学んだ。
週に一度の講義や課題演習を通じて暗黙知を形式知化して整理する事により現状の把握、新たな気付きを得る事が出来た。
また、課題演習後の質疑応答では、講師陣をはじめとする他業種に携わる塾生の、時には厳しい意見を聞くことによって、客観的に自社を見つめる良い機会にもなった。
ものづくりを生業とする自社にとってコストハーフ戦略の講義は非常に意味のある内容であった。
講義の中で「現状の駄目さ加減を把握しているか」を問われた。項目の一つ一つを深く考察すると、全く取り組みが出来ていないことを痛感すると共に、改善のための足掛かりにすることが出来た。
塾では、「経営は未来学」を学ぶ。計画があるから達成出来るとの教えから、中長期計画の必要性も再認識する事が出来た。
技術経営の基礎となる学びを、今後の会社成長に活かしたい。
中長期計画を見直す契機になった
塾生 菅原 壮弘
SOKO LIFE TECHNOLOGY(株)
代表取締役 菅原 壮弘
西河技術経営塾では言葉では認知していた「企業理念」や「エンジニアリング・ブランド」が何を目的に策定するものなのか、「中長期計画」をどのように計画していかにして達成するか、技術経営のHow to を中心に学ぶことができた。
特に中長期計画については、大きく見直す契機となった。入塾した当初は、5年後に売上高5億円程度の事業計画であった。塾のなかで「経営は未来学」ということと、「成長を描いていない計画に伸びがない」ことを学び、5年後の売上高を20億円にする成長率を意識した中長期計画にした。
研究報告書が、なかなか執筆できていなかったが、西河塾長に『真剣さが足りないのでは。夢は何のか』という言葉をいただき、夢を描く情熱が足りてないことに気付いた。
現在進めている事業は、web3を用いた地方創生事業であり、法整備や税制が整っていない分野に対しての挑戦になるがビジネスである以上、西河技術経営塾で学んだ、ビジネスモデルの作り方や中長期計画の設計ができれば、必ず成功できると確信できた。
講義のたびに知った改善点
塾生 吉野 学
Good Field株式会社
代表取締役 吉野 学
西河技術経営塾入塾し、経営の本質を学んだ。入塾当初は1週間毎に変わる課題に対しての大変さを感じてた。弊社は人数も少ない会社なのでプレイヤーとして本業を営みながら、勉強をしていくことに余裕を持てず、付いていくのが大変だった。しかし、受講を重ねるに連れて経営をもっと真剣に学ばなくてはいけないという気持ちに変化していった。
出来ているつもりで、出来ていないことや、解っているつもりで解っていないことなどを初心に返り学ぶ事で、プレイヤーから経営者としての考え方に変わらなくてはいけないことに気付いた。
技術経営とは、未来を創る技術なのだという事を学び、中長期経営計画の大切さを身にしみて実感した。計画づくりや見直しをするために必要な財務の知識や経営計画で立てた目標を達成するために必要なブランディング戦略やマーケット分析などを学んだ。
いろいろな技術を使いながら経営を組み立て「人、モノ、金」をどの様に振り分け、中長期経営計画を達成するための戦略を立案し、実行していかなくてはならないことを学んだ。
そして経営計画を達成するために必要な社員の役割や目標の共有をするための関わり方などを、今後も生き残れる強い会社を作るための未来を描ける経営者にならなくてはならないことを塾では学んだ。
しっかりとした事業計画を作る
塾生 渡辺 正宣
株式会社 信英
代表取締役社長 渡辺 正宣
ビジネスの成功に必要な要素を沢山学んだ。これからは、学びをどの様に自社に活用できるかを考えていかなくてはならない。会社を一歩一歩前へ進め必ず会社を大きくし、社員を絶対に幸せにしなくてはならないことへの責任感が増した。
大きな夢を語り、夢に向かってしっかりとした事業計画を作ることができれば、事業として成り立つ事を知った今、将来的な展望を見定め、方向性を示し、戦略的な決断を加速していきたい。自社の強みを再認識した上で、サービスを提供し、社員とも共有し、意識してもらうことで会社を発展させていきたい。
塾で色々と普段経験の出来ないことを体験出来た事で、ポジティブな思考に変われた事が、今後の財産となった。目標を掲げ、その目標を実現することで西河経営塾10期生として恥ずかしくない会社に成長させたい。