一般財団法人アーネスト育成財団

西河技術経営塾 実践経営スクール 6期生

報告2 技術経営を実践、経営学は未来学

西河技術経営塾6期生の受講風景。前列右から石橋隆一 (株)SEHA・JAPAN営業部課長土田雄一郎 丸嘉工業(株)常務取締役石井唯行 (株)ワンズディ-代表取締役高木英一 (株)バンガードシステムズME事業部営業部長小坂勇太 小坂建設(株)専務取締役、後ろ右から講師の淺野昌宏、杉本晴重、財団研究員の辻恭子。

<塾での学びのポイント>

  • 日本型技術経営
  • お金は企業の血液
  • 実践的技術経営手法
  • エンジニアリング・ブランド
  • すぐビジネスに生かす
  • 誠実な技術経営人財
  • 売上を10倍にする経営学

図1 技術経営塾での学びのポイント

実践とは何か、演習で積み重ね

当塾の特徴は「実践経営スクール」であることだといえる。塾生の抱えている多様な、解決困難な課題に毎回付き合う。それを可能にし、支えているのは、経営経験の豊かな講師陣である。
塾は、座学90分と演習90分で構成されている。演習は、塾生が抱えている経営課題に対して行う。前週学んだ技術経営学に対して、取り組んでいる事業を検討し、次週には報告する。
演習での報告、前段、中段、終段と、3つに分けて考えると、その段階で飛躍的な成長を見ることができる。修了後の懇親会での講師との交流も重要な学習の場だ。

リーダーに求められる咀嚼力

最初は、時間管理ができずに自説を述べ、要点を絞れずに理解不能な報告となってしまう。それが終段になると、時間の中で、要点を的確に報告できるようになる。
経営者は、日々、従業員の前で経営目標を語ることになる。短く要点を的確に話すことは、経営リーダーに求められる能力である。 

中長期計画を立て経営

塾生には、売上10倍の具現化を目指すことを求める。売上を達成するのは、技術経営に関する知識が無いとできない。ビジネスモデルを明確にし、人、モノ、金を計画して、準備しなければできない。中長期計画が必要になる。
経営とは、未来を創ることである。未来に向かって計画し、組織化し、社員と共に取組み、安定利益を出し、貢献企業となる。

塾生のコメント

西河技術経営塾6期生に塾で何を学んだかを聞いた。

夢に向かって学びを実践に変える

塾生 土田 雄一郎

丸嘉工業(株) 常務取締役 土田 雄一郎

9月から始まった講義も早いもので8か月目を迎え、ラストスパートに入った。
入塾の目的であった一貫して体系的に経営を学ぶことは達成しつつあり、考え方にも変化が起きていると実感している。会社、自分に不足していることは何なのか、何のために事業をしているのか、今後何をすべきなのかなど、経営戦略を構築する非常に良い機会となった。
講義を通じて丸嘉工業は、「技術」に立脚したものづくり企業であることを再認識できたし、下請け(受け身)企業で「モノ」だけを売る企業ではなく「技術」を売ってサービスができる企業にならなければならないことは、目から鱗が落ちた。
入塾の抱負にも書いた「将来は百億円企業にすることが夢」に向けて、丸嘉ならではの「技術」でさすが丸嘉と言われる魅力ある企業になるために、これから学びを実践に変えていく。

演習を自社の事業に置き換え実践

塾生 石井 唯行

(株)ワンズディー 代表取締役 石井 唯行

今年で創業して10年が経つ。西河技術経営塾に入塾して、今までおこなってきた経営が如何に疎かであったかがわかった。
経営理念、事業計画、会計、ビジネスモデル、マーケティング、戦略、戦術など本を読んで言葉だけは知っていたが、何一つ理解していなかった。塾で講義を聴き、演習を自社の事業に置き換えて考え、発表し、自社の事業で実践する。そこで始めて理解できることに気づいた。本を読むだけのインプットとは違い、アウトプットが重要であった。
経営理念についても入塾前は、ただ言葉を考え、並べたものであり、会社がどう社会に貢献するかがまったく入っていなかった。その点を理念に盛り込み新しく作成した。
今は、毎朝、社員と唱和している。会社の目的をはっきりさせることで朝礼の雰囲気が変わった。西河技術経営塾で真の経営とは何かを学んだ。

五年で売上を十億円増やす

塾生 石橋 隆一

(株)SEHA・JAPAN 営業部 課長 石橋 隆一

現在の会社に入社させて頂き、一年と半年が過ぎて日々の業務にも少しづつ慣れてきた。
その様な時に西河技術経営塾にも入塾させて頂き、右も左も分からないまま勉強を始めた。何か一つでも自分の物にできるように取り組んでいる。
物を販売する会社ということもあり「五年で、売上を十億円増やす」という目標を立て、その目標達成のためにどの様に進めていくかを勉強している。恥ずかしながら、この様に塾で教えていただく機会がなければ目標を立てて、目標達成のために自社の強みを理解し、どのように計画を進めていくか考えることもなかったと思う。
残りの授業が少なくなってきているが、塾で教わったことを活かして、自社の販売増につなげていけるように努力したい。

目標を達成できる自信を得た

塾生 小坂 勇太

小坂建設(株) 専務取締役 小坂 勇太

入塾前は経営学をまったく知らず、感覚で物事を判断し進めていた。それ故、自分の判断に自信が無い経営をしていた。それを克服するために、経営に必要な知識を身に付けて、目標を絶対に達成できる自信を持った経営者になりたくて入塾した。
本塾で多くの事を学んだが、中でも根本である人間として正しい考え方が大切で、会社の経営理念・社是・社訓・会社が目指すものが明確であることが重要だと学んだ。その上で、弊社の分析をして戦略を立て戦術を練る。そして、弊社に必要な事は市場の開拓と土木業界にどのようなイノベーションを起こして展開するかであることが分かった。
今回の塾で学んだ事により、その両方の手順は身に付けることが出来た。振り返ると入塾前に不可能だと感じていたことが、不可能だと決めつけていた理由が思い出せない。どんな目標も達成できる自信と知識を得ることが出来た。

塾生との交流は生きた教材

塾生 高木 英一

(株)バンガードシステムズME事業部 営業部長 高木 英一

2018年9月に入塾し、会社経営に必要なことを多く学んできた。
その中で会計数値から見る無駄の洗い出し方法や、マーケティングにおける市場分析手法、会社組織の在り方、研究開発型企業からメーカー企業へと変わろうとしている当社にとって、学んだ直後から実践で使える内容であった。
直後から実践として活用できる手法や考え方、体系的に経営を捉える内容はどれも価値が高かったが、それ以上に他の塾生との交流はまさに今起きている経営課題を如何にして解決するかという生きた教材でもあった。
塾生同士は規模も業界も事業内容も異なる企業だったが、講義と共に行う演習では、課題や解決方法が議論される非常に刺激的で濃い内容であり、新たに気づかされることも多々あった。
今後も本塾で学び得た知識と実践を継続し、売り上げ向上につなげていく。

西河技術経営塾 実践経営スクール

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